Day 129 〝38県目〟【日本一周の旅】

38県目・岩手県をなんとか制覇!いろいろ大変だった129日目の旅の記録です。今回は長いです😅

データ

日付:2018/8/7(火)

天気:☁ → ☔

気温:最高 21.8℃ / 最低 16.6℃(岩手県盛岡市)

ルート:スーパーフリークス 弘前中央店(青森県弘前市)→ 盛岡駅(岩手県盛岡市)→ 仙台駅(宮城県仙台市)→ 実家(同左)

通った道:国道7号線、国道282号線など(自転車で通った道)

走行距離:99.71 km

積算走行距離:6557 km


スポンサーリンク

日記

朝は5:00に起床。準備をして、ブース内で朝食としてこちらを食べました。

↑ 朝カレー(250円)。

7:00に移動を開始。今日は岩手県・盛岡駅まで行こう!距離は150kmくらいで、途中で標高500mほどの峠を2回越えることになる。ちょっと大変だけど、朝早く出発したしまあなんとかなるだろう。

国道7号線を1時間半ほど走ると、1つ目の峠が出現。

↑ 傾斜がわりと急な上に標高500m以上なので、なかなかてっぺんにたどり着かない…。

45分ほどで(自転車は押して歩きました😅)ようやくてっぺんに到着。この峠がちょうど青森県と秋田県の県境になっていました。

↑ 今回は一瞬通過するだけ。

いつの間にか国道282号線に乗っていました。国道7号線からどのタイミングで切り替わったのだろう🤔

峠を越えると、しばらく周囲に田んぼが広がる道に。

中には稲穂をつけたものも!!

↑ これまでたくさんの田んぼを見てきたけれど、稲穂をつけた姿は今日初めて見た。なんだか嬉しくなりました。

今年の新米を食べるのが楽しみだなぁ。こんなこと生まれて初めて思いました。

しばらく道沿いには田んぼと民家以外ほとんど何もなかったけれど、小坂町という町に入ると少しずつスーパーやコンビニが増えてきた。10:00過ぎにマックスバリュで弁当を買い、店内のイートインスペースで食べました。

食べ終えてから移動を再開。

12:00過ぎに岩手県に突入!

それにしても涼しいなぁ。この時点での気温は19℃くらいでした。

盛岡駅まではあと70kmくらいだ。まだまだあるけど、12:00の時点であと70kmなら全然行ける…!

しかしここで問題が発生。走行を続けていると、後輪が「ボコン、ボコン」と一定のリズムで音を立て始めたのです。停車して後輪のタイヤを見てみると、以前よりもさらに擦り減り、完全にはげてしまっている部分の面積が大きくなっていました。そしてその部分が少し膨らんでおり、そこが地面に接する度に「ボコン」という音を立てていたみたいです。まずいな…あと70kmも持たないかもしれない。

13:45に休憩のためにローソンに寄って、お腹が空いたのでカップラーメンを買いました。店内でカップラーメンにお湯を入れ、店を出て、停めていた自転車のところに戻ってみると…後輪がパンクしていました

↑ 地面に接している部分が完全に〝ぺったんこ〟だ。どういう理屈でチューブから空気が抜けたのかは分かりませんが、とにかくついにタイヤが限界を迎えたことは明らかでした。

↑ こんなになるまでよく頑張ってくれたよ…。ありがとう。

もう、新しいタイヤに交換するしかない

でも盛岡駅まではあと55km周囲にはほとんど何もない。もちろん自転車屋なんて影も形もない。

これは完全に詰んだか…と思っていたら、ローソンの目の前にこちらのお店がありました。

↑ 自転車のタイヤは置いていないだろうけど、とりあえず何らかの手は打てるかもしれない。こういうのを〝不幸中の幸い〟と言うのだろう…!

とりあえず、ローソンの駐車場の地面に腰を下ろして、後輪のタイヤが完全にダメになってしまった自分の自転車を眺めながらカップラーメンを食べました。冷静に考えてだいぶ絶望的な状況なんですが、「まあなんとかなるだろう」くらいに思っていました(笑) カップラーメンもちゃんと味がした。

自分で言うのもなんだけれど、この旅で僕はかなり強くなった。30日目に絶望的な出来事がありましたが(Day 30〝絶望〟)、いま同じことが起こっても今度は何とも思わないと思います(笑)

カップラーメンを食べ終え、目の前のカーケア&タイヤショップへ。ここはガソリンスタンドに併設された店らしく、ガソリンスタンドのほうに店員さんのほとんどがいらっしゃったので、そちらで状況を説明。店員さんたちと話して分かったことは次の2点でした。

・ここでは自転車のタイヤは取り扱っていないし、修理もできない。
・ここから一番近い自転車屋は盛岡駅方面に向かって30km先にある。

…ですよね\(^o^)/ 状況があまりにも絶望的すぎて、僕も店員さんも笑ってしまいました。「どうしたもんですかね(笑)」と。

僕は心を決めて、「その自転車屋さんまで歩いて行きます」と言いました。自転車を押しながら時速5kmで歩くとして、30kmあるので6時間かかる。完全に日が暮れる。

するとなんと店員さんが、軽トラックでその自転車屋まで送ってくれると言ってくださいました。か…神様ぁぁぁぁぁ😭

↑ 自転車を荷台に載せ、僕は助手席に乗り込んだ。本当に助かりました。

軽トラックは30km先の自転車屋を目指して発進。運転してくれたのは40代くらい(たぶん)の、比較的無口な男性でした。

しかしここで新たな問題が発生。それは「その自転車屋さんに行ったところで、ロードバイク用の、それもミニベロ車のタイヤなんて置いてあるんだろうか」問題

いま向かっている自転車屋さんはこぢんまりとした個人商店ということでした。あ…そういうことならほぼ間違いなく置いてないや😂

どうしよう。軽トラックに乗せてもらったはいいものの、これでは問題は何も解決しない。

僕はコナンが推理をするときのように、右手の親指と人差し指であごをはさむように触り、どうするべきかを必死になって考えました。こんなに頭を使って何かを必死に考えたのは久々だ。脳がフル回転している「キュイーン」という音が聞こえる(それはウソ)。

以下の要素から導き出される最適解はなんだろう?

・いま向かっている自転車屋にタイヤはほぼ間違いなく置いていない。

・盛岡駅まで行けば、周辺に比較的大きなサイクルショップが2軒ほどある。そこならもしかしたら置いてあるかもしれないけれど、その2軒とも今日は休業日(まじか😂)。

仙台まで行けば実家がある。大きなサイクルショップもある。

・盛岡駅から仙台駅までの距離は約180km。途中に中尊寺がある。予定では今日は盛岡駅周辺のネットカフェに泊まり、明日は中尊寺まで行き、明後日仙台の実家に帰るつもりだった。

とりあえず、いま向かっている自転車屋さんに電話してみたところ、予想通り「そんな小洒落たタイヤはうちには置いていない」ということだった。ですよね…別に小洒落てはいないと思うけど。

ついでに、「盛岡駅周辺の自転車屋で、このタイヤが置いてありそうなところはご存知ですか?」と訊いてみたところ、「ここならあるかも」というところを3軒教えてくれました。お礼を言って電話を切り、その3軒すべてをGoogle Mapで調べてみたところ、そのうちの2軒は今日は営業していないさっき調べたサイクルショップで、もう1軒は盛岡駅からかなり遠いところにあるところだった

考えに考えた結果、何はともあれとりあえず盛岡駅まで行くことに。そこで次にどうするべきかを考えよう。

さすがに盛岡駅まで送ってもらうわけにはいかないので、その時点で軽トラックが走行していたところから一番近い駅で降ろしてもらうことに。駅員さんに事情を説明すれば、もしかしたら自転車と一緒に電車に乗せてくれるかもしれない。

大更駅というところで降ろしてもらいました。ここから盛岡駅までは25kmくらい。

ここまで送ってくれたガソリンスタンドの店員さんにどうしても何かお礼がしたいけれど、お渡しできるようなものなんて何も…。いや、ある!この間ねぶた祭りで拾った鈴を持っていたので、それを進呈しました。

↑ ねぶた祭りでは「祭りの間に鈴を拾うと幸せになれる」らしいです。これを拾ったときにソウタくんからちらっと聞いた話なので、この時点でそれが本当なのかどうかは分かりませんでしたが、とにかくこれが差し上げられる唯一のものでした。その店員さんは「ガソリンスタンドに飾るね」と言ってくれた。本当にありがとうございました😭

その無口で親切なガソリンスタンドの店員さんが軽トラックで帰っていくのを見送ってから、大更駅の駅員さんに事情を説明しに行こうと思っていたところで、大更駅前のバス停に盛岡駅行きの市営バスがやってきて停まった。僕はほとんど反射的にバスのところまで走っていって、運転手さんに向かって早口で事情を説明。すると運転手さんは一瞬考えたあとで「乗りな」と言ってくれました。岩手県には親切な人しかいないのだろうか😭

↑ こんなふうに自転車を固定し、盛岡駅まで乗せていってもらいました。言うまでもなく特例です

45分ほどで盛岡駅に到着。僕以外のすべての乗客が降りたあとで、運転手さんに手伝ってもらいながら自転車を降ろした。運転手さんは髪を短く切った30代くらいの男性だった。自転車を降ろす際に軽く話をしましたが、「いやそんな自転車で(どの自転車屋にもなかなか置いていないような大きさのタイヤを履いた自転車で、という意味だ)日本一周なんかしちゃダメでしょ!」と言われました。ごもっとも😂

そのちょっと江戸っ子っぽい運転手さんは、「パンクの修理代に回しな」と言って運賃をタダにしてくれた上に、栄養ドリンクまでくれました。ほんとに…どれほど親切な人なんだ…。

その運転手さんに1000回くらい(実際には3回くらい)お礼を言って、とりあえず盛岡駅でいつもの儀式を執行。いろいろあったし、「自転車で移動していないのにいいのか?」という問題はありますが、何はともあれこれで38県目・岩手県を制覇

↑ よく見ると後輪がぺちゃんこです。ちなみにいつもであれば駅をバックに自分の写真も撮るのですが、今回は「ここまで自転車で来てやったぜ(どん!!)」とドヤ顔で写真を撮る気にはどうしてもなれなかったので、撮りませんでした。

さて、とりあえずこれで盛岡駅までは来られた。あとはこの自転車をどうするかだ。

選択肢は2つ。

① 今日はこのままネットカフェに泊まり、明日になったら盛岡駅周辺の2軒のサイクルショップに行ってみる。

② 仙台駅まで行って(自分は高速バスで、自転車は宅配便など何らかの手段で)、とりあえず実家に帰り、明日になったら仙台駅周辺のサイクルショップに行く。

本当は①がよかったのですが、サイクルショップに行ったとしても、タイヤは取り寄せることになって3日〜1週間くらいかかる可能性が高いと判断し(休業日だったので電話して在庫確認をすることもできない)、②の選択肢を採用することに。すなわち仙台駅まで行くことにしました

高速バス乗り場まで行き、次の仙台駅行きの高速バスが来るまで少し待つ。数十分後にやってきた高速バスの運転手さんに、ダメ元で、しかし誠実に事情を説明すると、「自転車も載せていいよ」と言ってくださいました。こちらについても特例中の特例です。僕は今日、どれだけの人に助けられているのだろう

大きな荷物を入れるためのトランクルームに、(すでにバスに乗車している乗客からの視線を窓越しにガンガン感じながら)運転手さんと一緒に自転車を入れた。なんとかギリギリ入りました。ミニベロ車でなければ確実に入らなかった。

それからバスに乗車し、シートに座りました。これでようやく落ち着ける…。

高速バスは東北自動車道に乗って仙台駅を目指す。途中で中尊寺パーキングエリアでの5分間の休憩があった。そこでさっきお世話になったガソリンスタンドに電話をかけ、最終的にどうなったかを報告しました。話し方からして、電話に出た相手は軽トラックを運転した店員さんではなく、おそらく僕が最初に事情を説明した男性の店員さんだった。その店員さんは笑いながら「よかったね、気をつけてね」と言ってくれました。

19:00過ぎに仙台駅近くのバスターミナルに到着。

今朝7:00に青森県弘前市のネットカフェを出てから、ちょうど12時間が経ったことになる。いろいろあったなぁ…。

それから雨の中、後輪がパンクした自転車を押して、歩いて実家に帰りました。実家は仙台駅から歩いて30分くらいのところにあります。

ー・ー・ー・ー

というわけで、そんな感じの129日目でした。この記事が〝旅の記録〟の中でたぶん最長のものになりました。全部で5300文字ちょっとです(笑)

今日、幸せだった?

今日の幸福度 … ★★★★☆(星5つ中4つ)

星を何個つけるべきか迷いましたが、いろいろ大変だったという意味では星3つ、多くの人に助けられてなんとか仙台の実家まで帰ってこられたという意味では星5つで、間をとって星4つにしました。いやでも、幸せな一日でした!

最後までご精読、ありがとうございました。

スポンサーリンク