Day 17 〝5県目〟【名古屋駅】

5県目・愛知県を制覇!しかし「もう旅をやめてしまいたい」と初めて思った、17日目の旅の記録です。

訪れた有名・おすすめスポット

  • 名古屋駅(愛知県名古屋市)

データ

日付:2018/4/17(火)

天気:☁ → ☔

気温:最高 18.3℃ / 最低 11.0℃(愛知県名古屋市)

ルート:ウィークリー翔 岐阜駅南(岐阜県岐阜市)→ バイクス・クロサワ(同左)→ 名古屋駅(愛知県名古屋市)→ ホステルわさび 名古屋駅前(同左)

通った道:県道14号線(愛知県)、県道62号線(同左)、県道190号線(同左)など

走行距離:39.20 km

積算走行距離:677 km


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日記

朝は8:00に起きて準備をし、9:30に『ウィークリー翔 岐阜駅南』を出発。

今日は午後から雨の予報だったので、昼過ぎまでには名古屋駅に行き、午後はどこかでゆっくりするつもりでした。

しかし、旅に出てから最もテンションが下がった事件が発生

駐輪場から自転車を出したとき、17日目にして早くも前輪がパンクしてしまったのです。駐輪場のラックから自転車を出すときに、前輪を「ガンッ」と地面にたたきつける感じで出してしまって、「やばいかな」と思ったら案の定パンクしました。自転車の強度的に何度かパンクすることは覚悟していたけれど、それにしても早過ぎる

パンク修理キットや予備のチューブは持っていたけれど、まったく空気の入っていないチューブに空気を充填できるような空気入れを持っていなかったのと(ポンプ式の空気入れは持っていたがamazonで買った安物で全然使い物にならなかった)、かなりテンションが下がって泣きそうになっていたので、近くの自転車屋さんをiPhoneで検索。

岐阜駅周辺には5〜6件自転車店がありましたが、どこも開店時間が11:00や12:00で、それまでに1時間以上時間がありました。このままだといずれ雨が降ってしまうし…どうしたものかと思いつつ、検索でヒットした自転車屋さんの中でも評判がよさそうで、ロードバイクを専門に扱っている『バイクス・クロサワ』というところにとりあえず行って、開店時間までお店の前で待つことに。

パンクした自転車を手で引きながら20分ほど歩き、10:20過ぎにお店に到着。店の前のベンチに店主らしき男性が座っていて、タバコを吸っていました。それはやはり店主である黒澤さんでした(残念ながらお店の外観や黒澤さんの写真を撮る余裕はなかった)。

「11:00開店なんですよね?」とぼくが訊くと、

「あ〜でもいいよ。どうしたの?」

「前輪がパンクしてしまって…。」

自転車で日本一周している話をすると、

「その自転車で?その装備で?」

といった感じでとりあえずめっちゃ驚かれました。

黒澤さんはこれからも旅を続けるぼくのことを思い、最低限の指示だけを与えて、パンクの修理作業のほぼすべてをぼくにやらせました。なんてありがたいことだろう。ちょっと苦戦したけれど、なんとか修理することができました。

ちなみに普通は旅に出る前に一度くらいはパンクの修理作業を自分でやっておくものです。そう、それをやらなかったぼくが悪い。一応家の近くの自転車屋(『サイクルスポット 武蔵小杉店』)でパンクの修理方法やチューブの交換方法など見せてもらいはしたのですが、実際に自分でやったことは一度もありませんでした。

パンクの修理作業中に何人かお客さんが来店。そのうちの一人で、趣味で自転車に乗っている方と話をしました。64歳の小林さんという方で、白い髭を短く生やした、とても感じのいい方でした。小林さん曰く、ここ『バイクス・クロサワ』は岐阜県一の自転車店とのこと。ここに来て本当によかった…!

修理が無事終わってから、チェーンにさす油とちゃんとした空気入れ(自転車に装備できる大きさのポンプ式のもの)を購入。そのあと黒澤さんにチェーンのクリーニングまでやってもらいました。

ちなみにパンクの原因はおそらく、タイヤの空気圧が低すぎた状態で走り続けてしまったこと。これも適切な空気圧をぼくがきちんと把握していなかったことが原因です。でも自転車やタイヤの強度が問題ではなかったことが分かり、ちょっと安心しました。

気づけばここに来てから2時間くらいが経過していました。出発する前に、黒澤さんのご友人やお知り合いで、日本や世界を自転車で旅した方々の話を聞きました。自分なんて大した知識も経験もない、ただの初心者サイクリストなのだ。

何か黒澤さんにお礼がしたかったので、一度バイクス・クロサワを出てから近くにあったこちらのお店で焼きそばを買い、もう一度戻って黒澤さんに進呈。

ちょうど空腹だったということで喜んでもらえて、ぼくも嬉しかったです。最後に黒澤さんと名刺を交換。「何かあったらいつでも電話してくれていいよ」という神のような言葉をいただきました。

そのあとぼくもこちらのお店で焼きそばとあげパン、そして百円お好み焼きを食べ(黒澤さんも言っていたが味は価格相応だった)、13:30くらいに名古屋駅を目指して出発。予報通りちょっと雨が降り始めていました。

20分ほど走って、愛知県に突入

雨はそこまで強くなかったので、多少濡れてしまっても予定通り名古屋駅まで行くことに。すると走行中に運良く雨は止んでくれました。

15:20くらいに名古屋駅に到着!入ったばかりですがこれで5県目・愛知県を制覇です。

それから、またしてもテンションが下がる事件が発生します。本日2度目。

ちょうど名古屋駅に着いた頃にまた雨が降り始めました。それも結構な本降りだったので、とりあえず自転車をどこか屋内の駐輪場に停めることに(チェーンに油をさしたばかりだったので、絶対に屋内がよかった)。

駅の近くの交番でこのあたりに駐輪場はないですかと訊いたところ、2人の男性警官は「屋内はないなぁ…」と言いました。すると奥から女性の警官が出てきて、「ここなら屋内で雨に濡れない」という駐輪場を2つ教えてくれました。「いやあるんかい。さっきの何やってん」と心の中でツッコみつつ3人の警官にお礼を言って、その2つの駐輪場に向かいます。

その2つの駐輪場はどちらも、大きなビルに併設された駐輪場でした。まず1つ目に行って、インターホン越しに係の人に駐輪したい旨を伝えると、

「タイヤがそのサイズの自転車は対象外なんですよね〜」

と言われ、撃沈。雨の中、折りたたみ傘をさしながら自転車を引いて歩き、もう1つのほうへ。

するともう1つのほうも、貼ってあった注意書きによると事前に申請をして許可を受けた自転車しか駐輪できないところでした。

どうしようか困っていると、真っ黒なレインコートを着た係のおじさんがちょうどやって来たので、一時駐輪ができないか訊いてみました。その人は内線的なものでビルの人と連絡をとり(いやあなた係の人じゃないんかい)、何かを確認したあとで、

「事前に申請をしていただく必要がありますね〜」と言いました。

ぼくは言いました。「無理を承知でお願いなのですが、一晩だけここに自転車を停めさせていただけませんか。もちろん駐輪代はお支払いしますので」

「そういったことは当ビルでは無理だと思います」とそのおじさん。

うーん…。旅をしてみて思っていたことですが、都会であればあるほど、そして大組織であればあるほど、人に人の心がないというか、融通が利きません。ぼくが係の人間なら、たとえあとで上司に怒られようと、雨の中困っている旅人の頼みくらい聞いてあげると思います。

「融通の利く、人に優しい大人であろう」と改めて決意しつつ、その2つの駐輪場はあきらめて、とりあえずどこか雨に濡れないところを探しました。というかあの女性警官、親切に教えてくれたとはいえ無責任なことを…!そう考えると最初に「ない」と言っていた2人の男性警官は正しかったことになる。

しばらく歩き、大きな道路の高架下に自転車を一時的に停めて、そこでMacBookを取り出して宿を検索。気づけば駐輪場を探す作業を1時間半くらいしていて、もう17:00になっていました。

17:30にこちらの『ホステルわさび 名古屋駅前』にチェックイン。

↑ ドミトリータイプの部屋で、1泊2,200円。自転車も無事、入り口の雨に濡れないところに停められました。

いろいろあってかなり疲れていたし、雨に濡れて体も冷えていたので、このあとはもう何もしないでゆっくりしました。夕飯は近くのすき家ですませました(牛丼の並盛り、350円)。

ー・ー・ー・ー

というわけで、そんな感じの17日目でした。旅に出て初めて「もう旅をやめたい」と一瞬思ってしまった。

最後までご精読、ありがとうございました。また明日!

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